2008年6月24日 星期二
魔女の宅急便
『魔女の宅急便』(まじょのたっきゅうびん、英題: Kiki's Delivery Service )は、角野栄子の児童書(児童文学)『魔女の宅急便(第1巻)』を原作とした長編アニメーション映画である。
目次
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* 1 概要
* 2 あらすじ
* 3 キャッチコピー
* 4 主な登場人物
* 5 声の出演
o 5.1 英語版
+ 5.1.1 ディズニー版
+ 5.1.2 ストリームライン版
* 6 スタッフ
* 7 主題歌
o 7.1 オープニングテーマ
o 7.2 エンディングテーマ
o 7.3 挿入歌
* 8 賞歴
* 9 協賛
* 10 補足
* 11 登録商標
* 12 脚注
* 13 関連出版物・CD
o 13.1 出版物
o 13.2 CD
* 14 関連項目
[編集] 概要
スタジオジブリ製作で宮崎駿監督作品。1989年7月29日に公開された。
企画は映画プロダクショングループ風土舎からスタジオジブリに持ち込まれた。となりのトトロ公開直後でもあり、当初は宮崎はプロデューサーのみを請ける予定だった。しかし、監督と目された候補者(それが誰かは明らかにされていない)が書いた脚本が宮崎の納得するものではなく、結果として宮崎が脚本と監督をも担うことになった。
長編アニメーション映画としては制作期間が短く、作画が困難な群集シーンも後半に多く、スタッフは非常に苦慮した。音楽監督を高畑勲が受け持ったのも、宮崎にその余裕がなくなったためである。さらに、作曲者である久石譲も、自身のアルバム制作とスケジュールが重なり、作曲打ち合わせから演奏録音までが公開間際になるという状態だった。
これまでジブリを支えてきた徳間書店に加え、日本テレビがスポンサーに付き、鈴木敏夫がジブリにプロデューサーとして移籍している。その上でテレビCMなど広告宣伝面にも力が入れられた結果、配給収入21.5億円と、前作『となりのトトロ』の3倍以上を記録した。従来アニメ映画を見なかった若い女性、そして家族連れを中心に幅広い層に人気を集めた。ジブリブランドを経済面で確実な物とした作品とも言える。
原作をかなり自由に脚色し、背景にはアイルランドやスウェーデン、ポルトガルなどで取材してきた町の風景を使っている。また、フォルクスワーゲン・ビートルが多数登場している事から、ドイツも多少モチーフにされていると思われる。白黒テレビが普及している一方で、ボンネットバスや大きな飛行船が使われているなど、現代ではなく過去の時代を舞台にしていると思われる(宮崎監督によれば「第二次世界大戦を経験しなかったヨーロッパ」という設定)。
主な舞台になった町は、スウェーデンのゴトランド島にあるヴィスビューおよび首都ストックホルムの町とその近郊がモデルになっている。宮崎がAプロダクション(シンエイ動画)時代の1971年に幻の映画企画『長くつ下のピッピ』のロケハンで訪れた場所でもある。
映画の主題歌には、ユーミンこと荒井由実が歌う既存の楽曲「ルージュの伝言」(オープニング、アルバム「COBALT HOUR」に収録)と「やさしさに包まれたなら」(エンディング)が採用され、映画公開当時リバイバルヒットとなった。尚、「やさしさに包まれたなら」はシングルとアルバムでアレンジが異なり、本作で使用されたバージョンは荒井由実のセカンドアルバムである「MISSLIM」、近年のバラードベストアルバム「sweet,bitter sweet~YUMING BALLAD BEST」に収録されている。
また、1978年公開の『さらば宇宙戦艦ヤマト-愛の戦士たち』の記録を抜いて日本の劇場用アニメ映画の興行記録を更新した。英語版作品名は "Kiki's Delivery Service"。主題歌は日本版と異なり、別の英語の歌が用いられている。
ほかに、日本テレビで2年に1回ほどの割合で金曜ロードショーで放送されている。
[編集] あらすじ
魔女の娘は、13歳になると修行のために家を出て一年修行するという掟があった。そんな女の子の一人キキは、黒猫ジジと共に港町コリコに降り立った。パン屋の女主人に気に入られ、店先を借りて宅急便を開業することとした彼女。そこには新しい生活と喜び、失敗と挫折、人力飛行機に熱中する少年トンボ(映画では、コポリという本名が紹介されている)との出会いが待っていた。
[編集] キャッチコピー
『おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。』(糸井重里)
[編集] 主な登場人物
キキ
13歳になり魔女の掟である独り立ちの日を迎えた活発な女の子。飛ぶことだけが魔女として、女の子としての唯一の取り柄。おソノの町で『魔女の宅急便』を開業し、様々な経験を通じて成長していく。
ジジ
キキの相棒の黒猫。ジジと言葉で意思疎通できるのはキキだけ。原作によると魔女の家に生まれた女の子が生まれた日と同じ月日に生まれた猫を探し、大切なパートナーとして共に育てるという風習がある。
おソノ
キキの居候先のパン屋のおかみさん。恰幅がよく親切。ふとした偶然からキキと出会い、彼女を気に入ってパン屋の屋根裏部屋に住まわせた。妊婦でありお腹が大きい。
トンボ
飛行クラブに所属する丸メガネの少年。キキが空を飛んでいる場面を偶然見かけ、興味深げに声をかける。最初は煙たがられていたが、徐々に親しくなる。ちなみに彼の所属する飛行クラブは人力飛行機作りを研究しているが、原作では非科学的な手段で空を飛ぶ方法を研究している。(空飛ぶ絨毯、空飛ぶほうきなど)
おソノの夫
無口で寡黙なパン職人。パン作りを覗き込むジジにウィンクするなど結構オチャメ。原作ではフクオという名前がある。
ウルスラ
森の中の小屋で絵を描くことに没頭する画家の少女。彼女がキキと出会うエピソードは原作と同じだが、映画では落ち込んだキキを元気付けるなど役どころも増えている。ウルスラという名前は公式だが劇中では1度も名前で呼ばれていない。
コキリ
キキのお母さんで彼女もまた魔女。魔女としての力は優れているものの、『空を飛ぶ魔法』と『薬草から薬を作る魔法』しか使えない。時代とともに扱える魔法の数が減っているせいであり、キキの代になって更に1つ魔法が減ってしまうことを嘆いている。
オキノ
キキのお父さん。結構あっさりとした性格。原作では魔女や妖精の研究をする民俗学者。愛娘であるキキを優しく送り出す。
[編集] 声の出演
* キキ、ウルスラ:高山みなみ(二役)
* ジジ:佐久間レイ(キキの相棒の黒猫)
* おソノ:戸田恵子(キキが間借りさせてもらっているパン屋のおかみさん)
* トンボ:山口勝平(キキに好意を持っている男の子、友達)
* コキリ:信沢三恵子(キキのお母さん、魔女)
* 老婦人:加藤治子(キキにお届けものの仕事を依頼した人)
* バーサ:関弘子(老婦人宅のお手伝いさん)
* オキノ:三浦浩一(キキのお父さん)
* おソノの夫、警官、アナウンサー:山寺宏一
* マキ:井上喜久子
* ケット:渕崎ゆり子
* ケットの母:土井美加
* ケットの父:土師孝也
* ケットの祖母:浅井淑子
* ドーラ:斎藤昌(コキリにリューマチの薬を作ってもらっている)
* 時計塔の番人:西村知道
* 先輩魔女:小林優子
* トラックの運転手:池水通洋
* ホテルのフロント係:辻親八
* 飛行船船長:大塚明夫
* 赤ん坊:坂本千夏
* ケーキの少女:鍵本景子
* デッキブラシを持っていたおじさん:田口昂
* 老婦人の孫:亀井芳子
* 役不明:丸山裕子、津賀有子
* 協力:江崎プロダクション
[編集] 英語版
英語版は2種類存在する。日本盤DVDには日本語オリジナル音声とディズニー版音声が収録されている。
[編集] ディズニー版
* キキ:キルスティン・ダンスト
* ウルスラ:ジャニーン・ガラファロ
* ジジ:フィル・ハートマン (日本語版では女性が演じたが、米国では牡猫は男性が演じる慣わしであるため男性が演じた。その点について米国人ファンの間で賛否がある[1]。なお、ハートマンは後に殺害されたためこれが最後の出演作となった。ディズニー版エンド・クレジットの末尾には彼への追悼の言葉が記されている)
* おソノ:トレス・マクニール
* トンボ:マシュー・ローレンス
* コキリ:キャス・ソーシィ
* 老婦人:デビー・レイノルズ
* バーサ:エディ・マックラーグ
* オキノ:ジェフ・ベネット
* ケット:パメラ・シーガル
* ケットの母、ケットの祖母:ジュリア・フレッチャー
* 警官、ホテルのフロント係:マット・K・ミラー
* アナウンサー:コーリー・バートン
[編集] ストリームライン版
* キキ:リサ・マイケルソン
* ジジ:ケリガン・メイハン
* おソノ:アレクサンドラ・ケンウォーシー
* トンボ:エディ・フライアーソン
* コキリ:バーバラ・グッドソン
* 老婦人:メラニー・マックィーン
* バーサ:イーディ・マーマン
* ケット:ララ・コーディー
* ケットの母:ダイアナ・ミッシェル
* 時計塔の番人:グレゴリー・スニーゴフ
* アナウンサー:カール・メイセック
* 飛行船船長:デイヴ・マロウ
[編集] スタッフ
* 製作:徳間康快
* 企画:山下辰巳
* 原作:角野栄子
* 絵コンテ:宮崎駿、近藤喜文、
* 音楽:久石譲
* 音楽演出:高畑勲
* キャラクターデザイン:近藤勝也
* 作画監督:大塚伸治、近藤勝也、近藤喜文、
* 原画:金田伊功、二木真希子、篠原征子、遠藤正明、
河口俊夫、大谷敦子、賀川愛、福島敦子、井上俊之、 森本晃司、佐藤好春、渡辺浩、山川浩臣、羽根章悦ほか
* 美術監督:大野広司
* 背景:男鹿和雄
* 挿入画:「虹の上を飛ぶ船」八戸市立湊中学校養護学級共同作品より
* 色彩設計:保田道世
* 音響制作:オムニバスプロモーション
* 録音演出:浅梨なおこ
* 編集:瀬山武司
* 演出補:片渕須直
* 制作担当:田中栄子
* 制作デスク:川端俊之、木原浩勝
* 協力:電通
* プロデューサー:鈴木敏夫
* エグゼクティブプロデューサー:尾形英夫、漆戸靖治、原徹
* 製作プロデューサー、脚本、監督:宮崎駿
[編集] 主題歌
[編集] オープニングテーマ
* 「ルージュの伝言」
[編集] エンディングテーマ
* 「やさしさに包まれたなら」
[編集] 挿入歌
* 「めぐる季節」 詞・吉元由美 曲・久石譲 歌・井上あずみ
[編集] 賞歴
* 第13回日本アカデミー賞・話題賞
* 第44回毎日映画コンクール・アニメーション映画賞
* 第7回ゴールデングロス賞・マネーメイキング監督賞・予告編コンクール賞
* エランドール賞特別賞
* キネマ旬報・読者選出日本映画1位・読者選出日本映画監督賞
* 全国映連賞・作品賞・日本映画監督賞
* 文化庁優秀映画製作奨励金交付作品
* 米国のENTERTAINMENT・WEEKLY誌の1998年度ベストビデオ部門第1位に選出。
[編集] 協賛
ヤマト運輸
「宅急便」がヤマト運輸の登録商標であることを原作者も映画制作者も当初は知らなかったというエピソードは有名である。しかし、映画化にあたり「『魔女の宅急便』という題名が『宅急便』の商標権侵害で問題になった」という話は誤解である。ただし、全く無断で公開した場合には道義的に問題となったと思われる。
映画公開に先立って「宅急便」が登録商標であることに初めて気づき、スタジオジブリがヤマト運輸へ問題がないかどうか相談したところ、同社の商標と映画に登場する「ジジ」がともに黒猫のキャラクターであるということを理由に、制作側の焦りとは裏腹に同社の粋な計らい(ヤマトにとっては大きな宣伝効果もあった)でこの協賛が実現した。ヤマト運輸のトレードマークである黒猫と「ジジ」との直接の関係はない(ヤマトのトレードマークは子連れであるが、ジジもエンディングでは子連れ(黒猫)でほうきに乗っていた)。また、『耳をすませば』には「宅急便」のトラックが走っているシーンがある。
[編集] 補足
* 主題歌を決定する際、プロデューサーを務める鈴木敏夫が、会議直前に行った松任谷由実のコンサートに触発を受け、荒井由実の採用を宮崎監督に提案した。もともと宮崎監督は、若い頃に荒井由実の楽曲を聴いていたため、それがこの時の採用につながった、と言われている。しかし、当初は、同じ荒井由実でも「ルージュの伝言」の他に「中央フリーウェイ」も候補に挙がっていたが、東京都下の具体的な地名が歌詞に入っているために取りやめたという。
* 映画化に対して原作者の角野栄子は、原作でキキの故郷の木に付けられていた鈴をキキが旅立つ時に鳴らして欲しいという注文をしていた。
* ウルスラの描く絵に、八戸市立湊中学校養護学級の共同作品「虹の上をとぶ船」が一部加筆の上で使われている。
* キキを演じた高山みなみは、元々はウルスラ役のみ演じる予定だったが、キキ役に適任者がいなかった為、オーディションを受けた上でキキ役に選ばれたが、今度はウルスラ役に適任者がいなくなり、キキとウルスラの一人二役を演じる事になった。
* 映画の製作に当たり、宮崎駿が音楽担当の久石譲に曲を作ってもらう為、それぞれの場面をイメージした詩のような物を書いて渡した。これは後に一部編集の上単行本「元気になれそう」として出版された。
* キキの髪型については当初原作のイメージを重視しロングヘアーであったが、作画が難しいという事で様々な髪型が試され、最終的にはショートヘアーとなった。(初期イメージボード等では、髪を二つに分けていたり、三つ編み等もあった他、金髪もあった)
* 映画の最後の方で、キキが両親に送った手紙が画面に現れるが、その中の「友達」の「達」の字の横棒が一本少ない。
* オソノさんは映画の製作当時、スタッフの中で「歳の割にはしっかりしているから、昔は色々あったに違いない、もしかしたら暴走族だったのでは?」という話が流れていて、エンディングではバイクに乗せるという案もあった。この案は実現しなかったが、映画のパンフレット等のオソノさんの紹介欄に「青春時代、それなりにツッパった経験を持つ」などと書かれた物があった。
* 後半のシーンで人ごみの中に宮崎駿が登場する。これはパンフレットにも書かれていた。
以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 登録商標
スタジオジブリが劇場映画をもとに『魔女の宅急便』の商標[2]を取得しているが、主にキャラクタービジネスを意図して、刊行物や様々な商品につけられる商標である。これは完成した映画名がもとになって登録が認められたもので、日本では「映画の題名」自体には商標権を設定できない。もちろんヤマト運輸の宅急便とは、指定商品又は指定役務(サービス)の範囲が異なる。